パーキンソン病(PD: Parkinson Diseas)とは
脳の中でドパミンを作る細胞が徐々に弱っていく病気で、手のふるえ・動作の遅さ・こわばり・歩行のトラブルなどの運動症状と、便秘・睡眠障害・気分の落ち込み・立ちくらみなどの非運動症状があります。進行は人それぞれですが、治療とリハビリで生活の質(QOL)は大きく保てます。
よく使われる病期分類
Hoehn & Yahr(ホーエン&ヤール)の 5 段階で表現することがあります。
(早期 1–2、中期 2–3、進行期 4–5)
治療の全体像(4 本柱)
薬物療法(症状コントロールの中心)
レボドパ+カルビドパ(基本薬)に、ドパミン作動薬/MAO-B 阻害薬/COMT 阻害薬/アマンタジンなどを症状や副作用に合わせて組み合わせます。
「オン・オフ」変動やウェアリングオフ(薬効切れ)が出たら、徐放製剤・追加薬・投与回数調整などで平準化を図ります。
リハビリ・運動療法(“効く薬”です)
目安は週合計 150 分の中〜高強度運動(有酸素・筋力・バランス/敏捷性・ストレッチの 4 領域)。専門家と安全に計画を。
LSVT® BIG/LOUD(大きく動く・大きな声)のプログラムはエビデンスがあり、姿勢・歩行・日常動作や発声の改善が期待できます。
外科・デバイス治療(薬で不十分なときの選択肢)
脳深部刺激療法(DBS)
レボドパに反応するタイプで効果が続きにくい方などが対象。適応評価は多職種チームで慎重に。2025 年に適応型(アダプティブ)DBS が米国で承認され、脳活動に合わせて自動調整する時代に入っています。
MR ガイド下集束超音波(MRgFUS)
頭を開かずに特定部位をピンポイント治療。 日本では 2020 年にパーキンソン病が保険適用になり、振戦やジスキネジアに対する適応が広がりました。
持続投与療法
腸管投与のレボドパ/カルビドパ配合ゲル(デュオドーパ)が既に実地臨床で使用されています。さらに 24 時間皮下持続注入のレボドパ製剤(Vyalev)は米 FDA が2024 年 10 月に承認(各国で導入進行中)。
生活・合併症のケア
便秘・立ちくらみ・睡眠・気分・痛みなどの非運動症状は生活を大きく左右します。体位変換・水分や食物繊維・昇圧対策など行動療法+必要に応じ薬で早めに手当てを。